リフォーム

漆喰リフォームの費用とやり方、半額にする方法について

漆喰リフォームは1平米あたり8,000円で実施できます。

今回は漆喰リフォームやり方と費用、通常の半額で漆喰リフォームするやり方を教えます。

【この記事を読んでわかること】

  1. 漆喰リフォームの費用は、 1平米あたり8,400円×リフォームする壁の面積(㎡) で計算できる。
  2. 漆喰リフォームは、漆喰DIYと比べるとめちゃくちゃ楽に進められる。
  3. 漆喰リフォーム+DIYでリフォーム費用を、半額にする方法がわかる。
  4. 実際に漆喰リフォームした施工事例を見ることができる。

ではさっそく漆喰リフォームのやり方を紹介します。

漆喰リフォームにかかる費用と相場について

漆喰リフォームの費用は先ほども言いましたが、ざっくりいうと漆喰リフォームの概算は 8,400(円/㎡) × 壁の面積(㎡) で計算ができます。

先ほどの1平米あたりの漆喰リフォームの単価は、漆喰を塗る壁の状態や漆喰の種類、職人さんの人件費などによって、多少は変わってきます。

しかし、相場としては先ほどの計算式で計算すると、おおよそのリフォームの概算費用を知ることができます。

なお、詳しい漆喰リフォーム費用の計算式は、次のとおりです。

漆喰を塗る壁の面積(㎡)×( 材料費+施工費用 )+ 諸費用 = リフォーム費用

漆喰リフォームの諸費用について

漆喰リフォームの総費用は、だいたいこんな項目で成り立っています。

漆喰リフォームの費用内訳と構成比の目安
項目 内容 総費用に占める割合の目安 プロの視点
施工費(人件費) 左官職人の作業代。下塗りから上塗りまでの手間賃。 40%~60% これが費用の根幹。職人の技術レベルや仕上げの難易度で変わる。一番価値のある部分だ。
材料費 漆喰本体、下塗り材(シーラー、プライマーなど)、補修用パテなど。 15%~30% 意外と総費用に占める割合は高くない。漆喰の種類で価格は違うが、決定的な差にはなりにくい。
下地処理費 既存壁の清掃、補修、シーラー塗布など。 (施工費に内包) 費用の最大の変動要因。 壁の状態が悪いと、ここの作業量が激増する。見積もりでは施工費に含まれることが多いから注意な。
養生費 床、窓、家具などを汚さないように保護する作業。 5%~10% この作業が丁寧な業者は信頼できる証拠。リフォームの品質を左右する重要な工程だ。
諸経費 現場管理費、運搬交通費、業者の利益など。 10%~15% 会社を運営していくための必要経費だな。見積書では「一式」で計上されることが多い。
廃材処分費 剥がした古い壁紙や壁材などを処分する費用。 3%~5% 古い土壁を解体する場合なんかは、量が増えるから費用も上がるぜ。

この表を見てもらうと分かる通り、漆喰リフォームにかかる費用の半分近くか、それ以上を占めるのが「施工費(人件費)」です。

そして、その施工費の中身の大部分が「漆喰を塗る下地の処理」にかかる作業費です。

そのため、単に壁に塗る漆喰の費用だけ比べても、現実的ではないのが正直なところです。

漆喰でリフォームする際にはどんな工事なのか知ること

【下地別】平米(m²)単価で見る漆喰リフォームの費用相場

ここからはもう少し具体的に、1平方メートル(m²)あたりいくらかかるのか?について、漆喰リフォームにかかる平米単価をご覧ください。

漆喰を塗る下地の種類別 m²単価の相場
漆喰を塗る下地の種類 m²単価の相場 主な作業内容 別途費用になりやすい項目
新規の石膏ボードに施工 4,000円 ~ 6,500円/m² 石膏ボードの継ぎ目処理(パテ埋め)、下塗り(シーラー)、漆喰の上塗り(通常2回) 特殊な機能性プライマー、複雑な模様仕上げ
既存のビニールクロスの上から施工 4,800円 ~ 8,000円/m² 表面の清掃、クロスの剥がれ補修、下塗り(接着強化・アク止めシーラー)、漆喰の上塗り 既存クロスの全面剥がし、下地の大きな損傷補修、広範囲のカビ除去
古い土壁・繊維壁を剥がして施工 6,000円 ~ 10,000円+/m² 既存壁の解体・撤去、下地の清掃・強化、下塗り(強力なシーラー)、不陸調整、漆喰の上塗り 柱や梁の補修、壁の歪み是正、廃材処分費

このm²単価を見る時に注意してほしいのが、次のような含まれていない費用があることです。

  • 廃材処分費: 特に古い壁を壊した時に出るゴミの処分代は別途かかることが多いです。
  • 養生費や諸経費:これらはm²単価とは別に「一式」として計上されるのが一般的です。
  • 足場代:外壁や吹き抜けみたいな高い場所の作業には、足場が必要になります。これだけで数十万円かかることもあります。

【広さ別】6畳・8畳・リビングの漆喰リフォーム費用について

一般的な部屋の広さで、漆喰リフォームをした場合、総額でどれくらいになるか試算してみたのでご覧ください。

試算の条件としては、施工範囲は壁のみで天井は含んでいません。

壁面積は一般的な天井高2.4mで、窓などを考慮した目安の数値です。金額には養生費や諸経費などを含んでいます。

部屋の広さ・下地別 漆喰リフォーム費用総額シミュレーション
部屋の種類 想定壁面積 シナリオ1:
新規石膏ボードに施工
シナリオ2:
既存ビニールクロスの上に施工
シナリオ3:
古い土壁・繊維壁を剥がして施工
6畳の部屋 約30m² 約13万円 ~ 19万円 約15万円 ~ 24万円 約18万円 ~ 30万円
8畳の部屋 約35m² 約15万円 ~ 22万円 約17万円 ~ 28万円 約21万円 ~ 35万円
12畳のリビング 約45m² 約18万円 ~ 29万円 約22万円 ~ 36万円 約27万円 ~ 45万円
トイレ 約5m² 約5万円 ~ 8万円 約6万円 ~ 9万円 約7万円 ~ 11万円
玄関・廊下 約15m² 約7万円 ~ 12万円 約8万円 ~ 14万円 約10万円 ~ 18万円

下地以外にも、漆喰リフォームで使う漆喰の種類によって施工費用が変わります。

漆喰リフォームで使う漆喰の種類

  • 本漆喰: 昔ながらの製法で作る伝統的な漆喰です。日本製の自然素材を使った本漆喰は高くなる傾向がありますが、漆喰の純度が高く、それを塗った壁の質感が最高だと評判の漆喰です。
  • 化学物質入り漆喰: 現在の漆喰リフォームで使われる漆喰の主流はこちらです。本漆喰よりは施工しやすいく、多くの工務店やハウスメーカーで利用することができる漆喰で、費用は安くなる傾向が高いです。
  • ペイント型漆喰風塗料: よくホームセンターで売ってるもので、漆喰の純度が低いもので、プロの左官の中では「なんちゃって漆喰」と言われていることが多いです。しかし、漆喰本来がもつ調湿性や耐久性は期待できない漆喰です。

漆喰リフォームする壁の面積を出す方法

次に漆喰リフォームする壁の面積を出すと、先ほどの式を使っておおよその、職人さんの人件費を抜いた費用を知ることができます。

漆喰を塗る壁の面積の出し方は、結論から言うと床面積の2倍です。

例えば下記のような図の部屋を塗る場合、壁だけ塗る場合は【 床の面積×2 】で、天井まで塗る場合は【 床の面積×3 】です。

もちろんこれも、漆喰リフォームする業者や職人さんによっては、多少の計算方法は変わりますが、おおよその概算費用を出す場合は、この計算方法で出すことができます。

あとはこれを「8,400円/㎡ × 塗る壁の面積(㎡)」の計算式を使って計算すると、単純に壁を塗る費用がでます。

もちろんこれも、漆喰を塗る壁にカビなどが生えているなど、壁の状態が悪い場合は、壁に補修が必要な場合、その他の要因で塗る面積と費用は変わるのはご承知ください。

あとはリフォーム業者の工事費用(ほぼ職人さんの人件費)が加わると、正確な漆喰リフォームの費用を出すことができます。

職人レベルや業者による漆喰リフォーム費用の違い。

外壁を塗る 面積 × 1.2ぐらい 1.2ぐらいというのは、外壁とかの形状によって多少の前後はあるので、厳密に言えば「1.1〜1.4の間で計算する。」でしてください。

例えば、延べ床面積が100m²であれば、1.2を掛ると120m²と出ますから、漆喰を塗る面積は120m²になります。

ただし、これらはあくまで超概算になるので、実際に測量して測ったら、塗る面積が増減することはあります。

ちょっと厳密な漆喰リフォームの費用計算をしたい場合は、下記より無料相談を使って算出してみてください。

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漆喰のリフォーム費用を間違いなく計算したい方は、こちらから無料相談ができます。

漆喰リフォーム相談ダイヤル

関連記事:内装の漆喰施工価格はいくら?漆喰の相場を見分けるポイントとは

約8万円ほどで6畳の部屋を漆喰でDIYリフォームできます。

DIYの漆喰のリフォーム費用は、業者にリフォームをお願いしたときの1/3倍の費用が掛かるのが一般的です。

そのため、業者が施工すると24万円で漆喰リフォームが可能です。
6畳の場合、床面積が10㎡ほどであるため、前述の内壁面積を求める式から

10㎡ × 3 = 30㎡

となり、漆喰を塗る面積が30㎡であることが分かります。

そして、DIYでの費用は前述の式に1/3を掛けて

8,000円 × 30㎡ × ⅓ = 8万円

「1㎡あたりの価格 × 面積 × ⅓=漆喰壁の価格」で計算できます。

1㎡あたりの価格とは、1m(縦)×1m(横)=1平米(面積)に対する価格です。

前述でも説明したように一般的に漆喰壁のリフォームの1㎡あたりの価格は、塗り方や塗り跡、状況、形状によっても金額が上下しますが、平均8,000円くらいです。

このように費用面でのメリットが非常に大きいのがDIYですが、実際にDIYで漆喰を塗るといってもやり方が分からなかったり、不安もあると思います。

漆喰のDIYリフォームに関してこちらにまとめていますのでご覧ください。

>メリット・デメリット、道具選び、失敗しないポイントの解説

漆喰リフォームを半額でやる方法とは?

メリット

・調湿効果がある

・消臭力が高い

・抗菌性が高い

漆喰を使うデメリット

・壁紙に比べて金額が高い

漆喰には上記のようなメリット・デメリットがあります。

ここでは、それぞれについて説明していきます。

漆喰でリフォームした古民家のリビング天井と壁の施工事例

漆喰リフォームをすることで、壁材である漆喰がお部屋の湿度の調整をしてくれます。

このような漆喰の効果を調湿効果といいます。

漆喰の主原料となっている消石灰は「多孔質」といわれる、細かな穴がたくさん空いている構造になっています。

そのため、空気中の湿気を吸い、空気が乾燥すれば空気中に水分を放出することで、湿度を調整し、年中通して快適で過ごしやすい環境を作ることができます。

また、湿気の多い時期には湿気を吸収することから、ダニ等の発生を抑制したり防カビ効果も期待できるため人気の壁材です。 

さらに、漆喰は消臭力も高いです。

そもそも匂いの成分というのは空気中の水分に溶け込んでいるため、漆喰の調湿効果と共に匂いの成分も吸収されます。

さらに、漆喰は強アルカリ性(ph12.6)の性質をもっています。

そのため、漆喰が吸い込んだニオイ成分を含んだ空気は、漆喰の強アルカリ性によってニオイ成分が無臭の成分に分解されます。

このような消臭効果といった点でも、快適で過ごしやすい環境を作ることができます。

実際にトイレのニオイや食べ物のニオイ、玄関やペットなどの生活臭が気にならなくなった、中古の家を買う方には「前の居住者の匂いが消えた」という声をいただいております。

また、漆喰の強アルカリ性といった性質はニオイ成分を無臭の成分に分解してくれるだけではなく、空気中のウイルスを殺菌するような効果も期待できます。

そのため、漆喰には抗菌性といった性質もあり、コロナ禍の今、さらに注目されている壁材です。

漆喰の強アルカリ性による抗菌性は、風邪ウィルス、インフルエンザ、エボラ、新型コロナなど他多数のウイルスの働きを弱める効果があります。

また、最近ではビニールクロスなどに含まれる化学物質によるシックハウス症候群といった健康被害が問題になっていますが、

漆喰はウイルスだけに限らずこういったシックハウス症候群の原因物質を吸収し分解して、無害化していく効果もあります。

その他、漆喰には

  • 耐久性が高い
  • 断熱効果
  • 防火性が高い
  • 防音効果

といったようなメリットもあります。

これらのメリットについてはこちらで詳しく解説しています。

漆喰のメリット、耐久性と断熱性、防火性、防音効果をプロが解説します。

ここまで漆喰のメリットについて説明しましたが、デメリットもあります。

漆喰は一般的に多く使われているビニールクロスなどの壁紙に比べて、材料費や施工費が高いということです。

漆喰は主原料である消石灰が自然素材であることや、

施工時には養生やコテを使って塗った後に乾かす必要があるため、どうしてもビニールクロスといったような貼るだけの壁紙と比べると、工期が長くなってしまい施工費用が高くなります。

漆喰リフォームをやる上での注意点

漆喰壁と壁紙ではそれぞれの良さや懸念点があり、一概にどちらかがいいというのは難しいです。
そのため、ここでは漆喰壁と壁紙(クロス)の違いを比較表にまとめました。

耐久性 抗菌性 調湿性 消臭性 防音性 種類 健康被害 値段
漆喰壁
壁紙(クロス)

耐久性

漆喰は耐久性に非常に優れた壁材です。

その耐久年数は100年以上とも言われています。

一方、壁紙の場合時間が経つと剥がれてきたり、壁紙の継ぎ目が浮いてきたりします。

漆喰でリフォームする際には壁紙を剥がすか判断

抗菌性

漆喰は強アルカリ性といった特徴から抗菌作用があります。

空気中のウイルスを殺菌してくれます。

一方、壁紙にはこのような抗菌効果がありません。

関連記事:抗菌効果がなぜ天然素材の漆喰にあるのか?

調湿性

漆喰は調湿性能に優れた壁材です。

空気中の湿度を調節してくれるため、カビなどの心配もなく年中通して快適で過ごしやすい環境を作ってくれます。

一方、壁紙には調湿効果はありません。

消臭性

漆喰の調湿効果や強アルカリ性といった性質から、空気中の水分に溶け込んだ嫌な匂いを湿気とともに吸収し、分解して無臭にします。

一方、ビニールクロスにはこのような性能はなく、匂いがビニールクロスに染み付いたり、化学物質特有の匂いを発します。

健康被害

ビニールクロスなどの原料が化学物質である場合には、ホルムアルデヒドというシックハウス症候群などの原因となる成分を放散することから、健康被害のリスクがあります。

一方、漆喰は自然素材であるためこのような健康被害の心配もなく、むしろこういった健康被害になる成分を、漆喰の抗菌効果によって無害にしてくれるのです。

ただし、一部の漆喰は化学物質で原料のかさましを行っているものがあり、こういった場合には漆喰であっても健康被害のリスクがあるため注意が必要です。

種類

漆喰には色や模様のレパートリーはビニールクロスに比べると多くありません。特に模様に関しては職人の腕にもよるところがあります。

関連記事:漆喰のパターンと模様!正しいコテ(鏝)で塗ろう

リフォームでも新築で塗った漆喰が再現できる 一方、ビニールクロスには多くの色や模様、柄があります。

値段

ビニールクロスは漆喰と比べると費用が安いです。

実際の相場は下記のように言われています。

漆喰

材料費:1,000〜3,000/㎡

施工費:7,000円〜15,000円/㎡

ビニールクロス

材料費:500〜1,500/㎡

施工費:900円〜1,700円/㎡

漆喰は自然素材から原料にこだわって作られたり、ビニールクロスのような壁紙のように張って終わりではなく、職人によってコテを使って施工する必要があります。

そのためどうしても工期も長くなり、費用が高くなってしまいます。

漆喰リフォームした施工事例

新築マンションを相場の半額で漆喰リフォームした施工事例

マンションリフォームでも漆喰は塗ることができる
費用 540,000円(諸費用込み)
広さ 70㎡
築年数 新築
備考 新築マンション購入時に漆喰DIYリフォーム

中古マンションを71㎡漆喰リフォームした施工事例

マンションリノベーションで漆喰を玄関に塗った例
費用 1,600,000円(諸費用込み)
広さ 71㎡
築年数 3年
備考 中古マンション購入時に漆喰リノベーション(プロが施工)

72㎡相場の半額で漆喰リフォームした施工事例

費用 1,000,000円(諸費用込み)
広さ 72㎡
築年数 15年
備考 マンションを漆喰DIYにてリノベーション

古民家を漆喰でフルリフォームした施工事例

古民家リフォームでは漆喰は工事の作業性も良い
費用 750,000円(諸費用込み)
広さ 150㎡
築年数 江戸時代末期
備考 古民家をリノベーション時に壁と天井を漆喰DIY

消臭目的で焼肉屋さんを漆喰でフルリフォームした施工事例

漆喰リフォームで店舗に漆喰を塗った例
費用 140,000円(材料費のみ)
広さ 30㎡
築年数 昭和初期
備考 昭和初期の古民家を焼肉屋さんにリノベーション時に漆喰DIY

古民家カフェを漆喰でフルリフォームした施工事例

漆喰リフォームで店舗改装の例
費用 140,000円(諸費用込み)
広さ 30㎡
築年数 昭和初期
備考 古民家をカフェにリノベーション時に壁を漆喰DIY

 

漆喰リフォームに関連する質問

漆喰壁にリフォームするにはいくらかかりますか?

漆喰の壁の寿命はどのくらいですか?

漆喰を塗り直すのにかかる費用は?

漆喰の料金はいくらくらいが相場ですか?

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