漆喰

漆喰とは何なのか?用途、施工実例、メリット・デメリットについて

今回は漆喰を使った施工事例を中心に、漆喰とは何か?、漆喰を使うメリットとデメリットについて説明します。

【この記事に書いてあること】

・実際に自然素材 漆喰を使った施工事例

・漆喰を使うメリット・デメリットについて

・漆喰と珪藻土、ビニールクロス、土壁などとの違い

漆喰とは?

漆喰を使った施工事例を紹介

ここでは漆喰を使った施工事例を5つ紹介します。

マンションのリビングに漆喰をDIYで塗った例
費用 540,000円(諸費用込み)
広さ 70平米
築年数 新築
備考 新築マンション購入時に漆喰DIYリフォーム

新築マンションを購入後、引越し前にビニールクロスの上に漆喰を塗り完成後に引っ越しをしました。

漆喰をマンション玄関の内装に塗った施工例
費用 1,600,000円(諸費用込み)
広さ 71平米
築年数 3年
備考 中古マンション購入時に漆喰リノベーション(プロが施工)

中古マンションを購入後、引っ越し前に施工しました。プロが塗ってもDIYで塗っても引っ越し前が一番手間がかからず短期間で完成します。

漆喰仕上げのマンションの廊下
費用 1,000,000円(諸費用込み)
広さ 72平米
築年数 15年
備考 中古マンションを購入後、漆喰DIYにてリノベーション

廊下からリビングまで一体的に漆喰を塗ることで統一感あるリノベーションで完成しました。

漆喰が使われている古民家リノベでの壁と天井
費用 750,000円(諸費用込み)
広さ 150平米
築年数 江戸時代末期
備考 古民家をリノベーション時に壁と天井を漆喰DIY

江戸時代の古民家再生を漆喰DIYで実施しました。古い建物の土壁では漆喰を塗るのが一番手間がかからずコストが安くつくリノベーション方法です。

店舗リノベーションでの漆喰施工例
費用 140,000円(諸費用込み)
広さ 30平米
築年数 昭和初期
備考 昭和初期の古民家を焼肉屋さんにリノベーション時に漆喰DIY

飲食店では漆喰が建築基準法で不燃材と分類されているため、客室に採用が可能です。

 

その他の漆喰を使った施工事例はこちらでも紹介しています。

漆喰を使った施工事例

漆喰を使うメリット・デメリットについて

漆喰を使うメリット

・お部屋の湿度を調節してくれる

・生活臭などのニオイを消臭してくれる

・シックハウス症候群の対策になる

漆喰を使うデメリット

・壁紙に比べて金額が高い

漆喰には上記のようなメリット・デメリットがあります。それぞれについて説明していきます。

漆喰を使うメリット:お部屋の湿度を調節してくれる

漆喰の調湿機能の解説

漆喰にはお部屋の湿度を調節してくれる調湿効果があるので、年中通して快適で過ごしやすい環境を作ることができます。

その理由は、漆喰の原料は細かな穴がたくさん空いている「多孔質」といわれる構造になっているため、空気中の湿気を吸い、空気が乾燥すれば空気中に水分を放出してくれます。

この漆喰の調湿効果によって湿気の多い時期にはカビやダニ等の発生を抑制することにも繋がります。

実際に、ロハスウォールで漆喰を塗ったお客様からも、

「漆喰の優れた調湿力のおかげで、エアコンの温度が1〜2℃上げても快適に過ごせるので電気代の節約になった」

「快適な湿度の空気だから夜中寝ているとき一度も起きず熟睡できるようになった」

といった声をいただいています。

漆喰を使うメリット:生活臭などの臭いを消臭してくれる

漆喰は消臭力も高く、内装の壁に塗ることでお部屋の生活臭や、トイレや玄関の嫌な臭いを消臭してくれます。

漆喰を店舗に塗ったメリットを語るオーナー

漆喰は強アルカリ性(ph12.6)の性質をもっていて、漆喰が吸い込んだニオイ成分を含んだ空気が、漆喰の強アルカリ性によってニオイ成分が無臭の成分に分解されるため、高い消臭効果に繋がっています。

実際に、ロハスウォールで漆喰を塗ったお客様からも、トイレのニオイや食べ物のニオイ、玄関やペットなどの生活臭が気にならなくなった、中古の家を買う方には「前の居住者の匂いが消えた」という声をいただいています。

漆喰を使うメリット:シックハウス症候群の対策になる

漆喰は調湿力消臭力の他に、抗菌性にも優れています。

漆喰には消臭効果があるのでトイレにおすすめ

また、この漆喰の抗菌性は近年、問題になっているシックハウス症候群の対策にもなります。

先ほども説明したように、漆喰は強アルカリ性(ph12.6)の性質を持っているため、ニオイ成分を無臭の成分に分解してくれるだけではなく、シックハウス症候群の原因物質を吸収し分解して、無害化していく効果があります。

また、この漆喰の抗菌性はコロナ禍の今、さらに注目されていて、漆喰の強アルカリ性は風邪ウィルス、インフルエンザ、エボラ、新型コロナなど他多数のウイルスの働きを弱める効果があり、注目を集めています。

その他の漆喰のメリットについてはこちらで詳しく解説しています。

 >漆喰のメリット、耐久性と断熱性、防火性、防音効果をプロが解説します。

漆喰を使うデメリット:壁紙に比べて金額が高い

ここまで漆喰のメリットについて説明しましたが、デメリットもあります。

内装の壁の90%以上で使われているビニールクロスなどの壁紙に比べて、漆喰は材料費や施工費が高いというのがデメリットです。

漆喰

材料費:1,000〜3,000円/㎡

施工費:7,000〜15,000円/㎡

ビニールクロス

材料費:500〜1,500/㎡

施工費:900〜1,700円/㎡

このように漆喰とビニールクロスの平米単価を比べると、最大で材料費は6倍、施工費は16倍ほど漆喰の方がビニールクロスより高いです。

漆喰はビニールクロスにはない調湿力や消臭力、抗菌性といった性質があり、原料に自然素材である消石灰を使用しています。

そのため、漆喰はビニールクロスに比べて、1平米あたり材料費が約1,000円、施工費が約6,000円ほど高くなります。

例えば、6畳の部屋を漆喰壁にする場合、漆喰を塗る面積がおおよそ30㎡となるため、漆喰とビニールクロスとでは、漆喰の方が材料費で3万円、施工費で約18万円ほど高くなります。

このように漆喰は、原料に自然素材である消石灰を使用していたり、ビニールクロスのような壁紙のように張って終わりではなく、職人によってコテを使って施工する必要があるため、工期も長くなり費用が高い代わりに、調湿力や消臭力、抗菌性などの壁材として優れた機能をもっています。

漆喰と珪藻土、ビニールクロス、土壁などとの違いについて

漆喰と珪藻土の違いについて

漆喰と珪藻土の違いについて、まずは「主原料」と「材料費」、「施工費用」の比較をご覧ください。

漆喰 珪藻土
主原料 消石灰 珪藻土
特徴 調湿力がある

消臭力がある

抗菌性がある

燃えにくい

耐久性が高い

調湿力が高い

消臭力がある

燃えにくい

材料費 1,000

〜3,000㎡/円

1,000

〜4,000㎡/円

塗る場所の特徴 室内と外壁 室内
施工費用 4,000

〜15,000㎡/円

5,000

〜15,000㎡/円

廃棄処理 自治体によって異なる

続いて、壁材としての「特徴」や「塗る素材」の比較もご覧ください。

漆喰と珪藻土の違いについて、こちらでも詳しく説明していますのでご覧ください。

>漆喰と珪藻土の違いって何なの?正しい塗り壁材の選び方教えます

 

漆喰と珪藻土はどっちが高いか?

漆喰 珪藻土
価格(材料費) 1,000

〜3,000㎡/円

1,000

〜4,000㎡/円

施工費用 4,000

〜15,000㎡/円

5,000

〜15,000㎡/円

表のように漆喰と珪藻土は、材料費や施工費に違いはほとんどないのですが、珪藻土の方が少し高い傾向にあります。

例えば、6畳の部屋を漆喰壁や珪藻土壁にする場合、漆喰や珪藻土を塗る面積がおおよそ30㎡となるため、

30㎡(塗る面積) × 8,000円/㎡(平米単価)= 240,000円(施工費用)

漆喰と珪藻土の施工費用は約24万円となります。

30㎡(塗る面積) × 3,000円/㎡(平米単価)= 90,000円(施工費用)

DIYの場合には、漆喰と珪藻土のDIY費用は約9万円となります。

ただし、これはあくまで概算費用を計算するための一例となっています。

実際には、施工費用は漆喰や珪藻土を塗る壁の下地の状態や、仕上げの模様をどうするかによっても費用が変わってきたり、材料費であれば、自然素材100%の漆喰や珪藻土を塗るのか、F☆☆☆☆製品のような微量ですが化学物質が入ったものを塗るのかなどによっても費用が変わってきます。

関連記事:漆喰と珪藻土どっちを塗ればいいのか?価格や性能、施工費用について

漆喰と珪藻土の素材の違いについて

漆喰 珪藻土
素材感 なめらか ザラっとしている

漆喰と珪藻土の違いとして仕上がりの素材感にも違いがあり、次の写真のように漆喰は「漆喰壁の表面がなめらかな仕上がり」、珪藻土は「珪藻土壁の表面がザラっとした肌触り」といった違いがあります。

漆喰:表面がなめらかな仕上がり

 

珪藻土:ザラっとした肌触り

 

漆喰と珪藻土の性能の違いについて

漆喰 珪藻土
調湿力
消臭力
抗菌性
防火性
耐久性

漆喰と珪藻土の一番の違いは、それぞれのもつ性能です。

例えば、調湿力が優れているといわれる漆喰ですが、漆喰以上に珪藻土は調湿力に優れています。

そのため、トイレや脱衣所など湿気が篭りやすいお部屋や、湿度の高い地域などでは調湿力の優れた珪藻土を塗るのが適しています。

逆に、湿度が高くない場所に塗ってしまうと、加湿が必要になってきます。

一方、漆喰は調湿力の他に消臭力や抗菌性などにも優れています。

そのため、通常は調湿力を考えた時に湿気やカビの心配がない環境下では、消臭力、抗菌性の優位性から漆喰を壁材として選び、湿度によるカビなどの心配がある場合に珪藻土を塗ります。

また、外壁を施工する場合には普通、漆喰を塗ります。

なぜなら、珪藻土を塗って外壁に調湿性能をもたせる意味がないのと、漆喰は原料の消石灰が空気中の二酸化炭素を吸収し、石灰岩に戻っていくことから、珪藻土と比べ耐久性にも優れているためです。

漆喰とビニールクロス、土壁などの違いについて

次に漆喰とビニールクロス、土壁の違いについて、特徴や費用などについて説明します。

漆喰とビニールクロスの違いについて

漆喰 ビニールクロス
特徴 調湿力がある

消臭力がある

抗菌性がある

燃えにくい

耐久性が高い

種類が多い

施工しやすい

価格(材料費) 1,000〜3,000㎡/円 500〜1,500㎡/円
塗る場所の特徴 室内と外壁 室内
施工費用 4,000〜15,000㎡/円 900〜1,700㎡/円
廃棄処理 自治体による

漆喰とビニールクロスの最大の特徴は、漆喰は表に記載してあるような「調湿力」「消臭力」「抗菌性」などの様々な性能をもっていること、ビニールクロスは価格が安く、施工も簡単なことです。

先ほども説明したように、6畳の部屋にビニールクロスを貼る場合、ビニールクロスを貼る面積がおおよそ30㎡となるため、漆喰とビニールクロスとでは、DIYであればビニールクロスの方が材料費が3万円、施工費であれば約18万円ほど安くなります。

ただし、ビニールクロスは化学物質を含むため独特な臭いがしたり、時間が立つと壁とビニールクロスをくっつけている接着剤が劣化して、剥がれてきます。

一方、漆喰であれば自然素材である消石灰を原料にしているため、臭いや劣化による剥がれるといった心配もありません。

それどころか、お部屋の湿度を調節し快適で過ごしやすい空間を作ってくれたり、生活臭を消臭してくれたり、空気中のウイルスや化学物質を分解することでシックハウス症候群の対策にも繋がります。

ただし、漆喰によってはF☆☆☆☆のように微量ではありますが、化学物質を原料に含むものがありますが、自然素材100%の漆喰であれば完全に自然素材だけで作られています。

漆喰と土壁の違いについて

土壁には、古民家などの昔の家で使われているような、下地から土壁を施工する場合と、石膏ボードの上に漆喰を塗るのと同じ要領で、下地が元々あってその壁の表面に土壁を塗る場合があります。

また、ネットを見ていると砂壁や繊維壁、京土壁、土塀と土壁がごちゃごちゃになって情報が書かれていますが、今回は下地があるところに写真のように土壁を塗る場合に関して、漆喰を塗る場合との違いについて説明します。

ちなみに、下地から土壁を施工していく場合に関しては、次の動画で解説しています。

漆喰 土壁
特徴 調湿力がある

消臭力がある

抗菌性がある

燃えにくい

耐久性が高い

調湿力が高い

消臭力がある

断熱性が高い

燃えにくい

価格(材料費) 1,000

〜3,000㎡/円

1,000㎡/円

  ㎡/円

塗る場所の特徴 室内と外壁 室内と外壁
施工費用 4,000〜15,000㎡/円 6,000〜10,000㎡/円
廃棄処理 自治体による

漆喰壁と土壁では費用の相場はどちらも変わりません。

ただし、漆喰や土壁に使う土の種類によって費用が大きく変わるため、一概に費用がいくらかをいうことは難しいです。

性能面では、土壁は漆喰と同じく「調湿力」「消臭力」に優れていて、「燃えにくい」といった特徴があります。

ただし、土壁と漆喰との大きな違いは「耐久性」や「抗菌性」にあります。

土壁は、あくまで土を塗り固めただけなので、強度が低く、脆いというデメリットがあります。

普段、生活していると土壁から粉が落ちたり、物をぶつけて欠けたり、削れたりしやすいのも土壁です。

一方、漆喰は主原料が消石灰であるため、消石灰が二酸化炭素を吸って石灰岩に戻っていく性質から、強度が高く耐久性に優れています。

また、消石灰は強アルカリ性であることから、漆喰には抗菌性がありシックハウス症候群の対策にもなります。

漆喰とは何なのか?のまとめ

漆喰とは消石灰を主原料とした自然素材の壁材で、調湿力、消臭力、抗菌性、耐久性に優れた壁材です。

漆喰は調湿力、消臭力、抗菌性に優れていることから、漆喰を塗ることで次のようなメリットがあります。

・お部屋の湿度を調節してくれる

・生活臭などの臭いを消臭してくれる

・シックハウス症候群の対策になる

一方、デメリットは建物の壁材として90%以上で使われているビニールクロスなどの壁材に比べて、材料費や施工費が高いところにあります。

漆喰

材料費:1,000〜3,000円/㎡

施工費:7,000〜15,000円/㎡

ビニールクロス

材料費:500〜1,500/㎡

施工費:900〜1,700円/㎡

実際、漆喰はビニールクロスに比べて、1平米あたり材料費が約1,000円、施工費が約6,000円ほど高くなります。

そのため、6畳の部屋を漆喰壁にする場合、漆喰を塗る面積がおおよそ30㎡となるため、漆喰とビニールクロスとでは、漆喰の方が材料費で3万円、施工費で約18万円ほど高くなりますが、ビニールクロスにはない、漆喰ならではの調湿力、消臭力、抗菌性といった効果を受けることができます。

また、漆喰は珪藻土や土壁といった塗り壁と比べても、珪藻土や土壁のもつ調湿力、消臭力はもちろんのこと、耐久性や抗菌性にも優れた壁材となっています。

さらに、近年は新型コロナウイルスの影響もあり、漆喰の抗菌性はシックハウス症候群の対策となることで注目を集めています。

ただし、漆喰と一言にいっても消石灰を含む割合が少ない漆喰であったり、ほとんど消石灰が含まれていない漆喰などもあります。

また、このような漆喰は化学物質を原料に入れることで価格は安くできる一方で、シックハウス症候群の原因となってしまったり、漆喰としての性能が落ちてしまうため、私たちロハスウォールでは、化学物質を一切使わない製法で自然素材100%にこだわることで、性能が高く、健康にも優しい漆喰の製造をしています。

この記事を読んで、漆喰についての疑問点やどの漆喰を塗ったらいいか分からないという方は気軽に、私たちロハスウォールにご相談ください。

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今回は漆喰のメリット、デメリットやその他の壁材との違いを中心に解説しましたが、もしロハスウォールのような自然素材100%でできた天然の漆喰についてもっと知りたい、触ってみたい、家の壁に塗ってみたいと思いましたら、お気軽に下記の資料請求(無料)や無料相談会、漆喰DIY教室にお越しください。

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