今回は漆喰を使った施工事例を中心に、漆喰とは何か?、漆喰を使うメリットとデメリットについて説明します。
もくじ
漆喰とは?
漆喰とは、消石灰(水酸化カルシウム)を主成分とする建築材料です。
消石灰は、石灰石を1000度以上の高温で焼いて水を加えて作られます。
漆喰は、この消石灰に、つなぎとなる糊、スサなどを加えて作られます。
漆喰は、古くから日本や世界各地で使用されており、日本の伝統的な建築物である神社や寺院、城郭などにも多く用いられています。
近年では、その優れた調湿性や防火性、耐久性などが再評価され、住宅の内装にも広く使われるようになっています。

漆喰の特徴は、大きく分けて以下の3つです。
・調湿性
漆喰は、空気中の湿気を吸収したり放出したりする性質があり、調湿性に優れています。
そのため、湿度が高い夏は湿気を吸収して室内の湿度を下げ、湿度が低い冬は湿気を放出して室内の湿度を上げることで、室内の湿度を一定に保つことができます。
・防火性
漆喰は、不燃材料として建築基準法で認められているため、防火性に優れています。
火が燃えると、漆喰は炭酸カルシウムに戻り、火を消火する働きがあります。
・耐久性
漆喰は、耐久性に優れています。
漆喰は、空気中の二酸化炭素を吸収して炭酸カルシウムに戻る化学反応によって硬化するため、長い年月をかけて徐々に強度を増していきます。
漆喰の具体的な用途としては、以下のようなものが挙げられます。
・塗り壁材
漆喰は、主に塗り壁材として使用されます。
漆喰の塗り壁は、美しい仕上がりと優れた調湿性、防火性、耐久性などの特徴を持ち、住宅の内装に広く用いられています。
・塗り床材
漆喰は、塗り床材としても使用されます。
漆喰の塗り床は、滑りにくく、汚れが落ちやすいなどの特徴を持ち、店舗やオフィスなどの室内床に用いられています。
・彫刻材
漆喰は、彫刻材としても使用されます。
漆喰は、柔らかく加工しやすいため、さまざまな形の彫刻を制作することができます。
漆喰のメリットは、以下のようなものが挙げられます。
・調湿性
漆喰は、空気中の湿気を吸収したり放出したりする性質があるため、室内の湿度を一定に保つことができます。
そのため、カビやダニの発生を抑え、健康的な室内環境を保つことができます。
・防火性
漆喰は、不燃材料として建築基準法で認められており、防火性に優れています。
そのため、火災が発生した場合でも、延焼を防ぐことができます。
・耐久性
漆喰は、耐久性に優れており、長い年月をかけて使用することができます。
そのため、リフォームやリノベーションの際にも、漆喰の壁や床をそのまま残すことができます。
漆喰のデメリットは、以下のようなものが挙げられます。
・施工が難しい
漆喰は、水分を多く含むため、施工が難しいというデメリットがあります。
そのため、漆喰の塗り壁や床を施工する場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。
・価格が高い
漆喰は、他の壁材や床材に比べて価格が高いというデメリットがあります。
漆喰は、古くから日本や世界各地で使用されている、優れた性能を持つ建築材料です。
近年では、その調湿性や防火性、耐久性などが再評価され、住宅の内装にも広く使われるようになっています。
漆喰の用途
漆喰の用途は、大きく分けて以下の3つです。
1.塗り壁材
漆喰は、主に塗り壁材として使用されます。
漆喰の塗り壁は、美しい仕上がりと優れた調湿性、防火性、耐久性などの特徴を持ち、住宅の内装に広く用いられています。
・美しい仕上がり
漆喰の塗り壁は、塗り肌の凹凸や光沢によって、豊かな表情を表現することができます。
そのため、住宅の内装に高級感や温かみを与えることができます。
・優れた調湿性
漆喰は、空気中の湿気を吸収したり放出したりする性質があり、調湿性に優れています。
そのため、カビやダニの発生を抑え、健康的な室内環境を保つことができます。
・優れた防火性
漆喰は、不燃材料として建築基準法で認められており、防火性に優れています。
そのため、火災が発生した場合でも、延焼を防ぐことができます。
・優れた耐久性
漆喰は、耐久性に優れており、長い年月をかけて使用することができます。
そのため、リフォームやリノベーションの際にも、漆喰の壁をそのまま残すことができます。
・具体例
漆喰の塗り壁は、住宅の壁や天井に広く使用されています。
また、近年では、店舗やオフィスなどの商業施設でも、漆喰の塗り壁が採用されるケースが増えています。
・事例
例えば、東京にある「ホテル雅叙園東京」の客室には、漆喰の塗り壁が採用されています。
漆喰の塗り壁は、和の伝統的な雰囲気を演出し、ホテルの魅力を高めています。
2.塗り床材
漆喰は、塗り床材としても使用されます。
漆喰の塗り床は、滑りにくく、汚れが落ちやすいなどの特徴を持ち、店舗やオフィスなどの室内床に用いられています。
・滑りにくさ
漆喰の塗り床は、表面に細かい凹凸があるため、滑りにくくなっています。
そのため、店舗やオフィスなどの室内床に適しています。
・汚れの落ちやすさ
漆喰の塗り床は、水で濡らして拭き取るだけで汚れを落とすことができます。
そのため、メンテナンスが容易です。
・具体例
漆喰の塗り床は、店舗やオフィスなどの室内床に広く使用されています。
例えば、東京都内に本社を置くIT企業のオフィスでは、漆喰の塗り床が採用されています。
漆喰の塗り床は、床に落ちたペンやマーカーなどの汚れを簡単に落とすことができます。
3.彫刻材
漆喰は、彫刻材としても使用されます。
漆喰は、柔らかく加工しやすいため、さまざまな形の彫刻を制作することができます。
・柔らかさ
漆喰は、水分を含むと柔らかくなるため、さまざまな形に加工することができます。
・加工のしやすさ
漆喰は、刃物や金槌で簡単に加工することができます。
そのため、複雑な形の彫刻も制作することができます。
・具体例
漆喰の彫刻は、寺院や神社などの建築物に多く見られます。
例えば、奈良県にある興福寺の五重塔には、漆喰で作られた彫刻が施されています。
漆喰の彫刻は、建築物に華やかさを与えています。
漆喰は、古くから日本や世界各地で使用されている、優れた性能を持つ建築材料です。
近年では、その調湿性や防火性、耐久性などが再評価され、住宅の内装にも広く使われるようになっています。
漆喰を使った施工事例を紹介
漆喰は、その優れた性能から、住宅の内装に広く使われるようになっています。
ここでは、漆喰を使った施工事例をいくつか紹介します。
1. 住宅の壁や天井に漆喰を塗る
漆喰は、塗り壁材として最も一般的に使用されています。
漆喰の塗り壁は、美しい仕上がりと優れた調湿性、防火性、耐久性などの特徴を持ち、住宅の内装に高級感や温かみを与えることができます。
例えば、リビングや寝室の壁や天井に漆喰を塗ることで、落ち着いた雰囲気を演出することができます。
また、キッチンやトイレなどの水回りにも漆喰を塗ることで、カビやダニの発生を抑え、衛生的な空間を保つことができます。
2. 店舗やオフィスの壁や天井に漆喰を塗る
漆喰は、店舗やオフィスなどの商業施設にも多く採用されています。
漆喰の塗り壁は、高級感や温かみを感じさせるため、接客や来客の印象を良くすることができます。
例えば、カフェやレストランの壁や天井に漆喰を塗ることで、居心地の良い空間を演出することができます。
また、オフィスの壁や天井に漆喰を塗ることで、落ち着いた雰囲気を作り、仕事の効率を高めることができます。
3. 床に漆喰を塗る
漆喰は、塗り床材としても使用されています。漆喰の塗り床は、滑りにくく、汚れが落ちやすいなどの特徴を持ち、店舗やオフィスなどの室内床に用いられています。
例えば、店舗の床に漆喰を塗ることで、歩行者の安全性を高めることができます。
また、オフィスの床に漆喰を塗ることで、メンテナンスが容易になり、長期間使用することができます。
4. 彫刻や装飾に漆喰を使う
漆喰は、彫刻材としても使用されています。
漆喰は、柔らかく加工しやすいため、さまざまな形の彫刻を制作することができます。
例えば、寺院や神社などの建築物には、漆喰で作られた彫刻が施されています。
漆喰の彫刻は、建築物に華やかさを与えています。
漆喰は、古くから日本や世界各地で使用されている、優れた性能を持つ建築材料です。
近年では、その調湿性や防火性、耐久性などが再評価され、住宅の内装にも広く使われるようになっています。
漆喰を使った施工事例は、さまざまな空間でその魅力を発揮しています。
漆喰は日本の伝統的な建築材料であり、環境や人体に優しい素材です。





漆喰のメリット・デメリット
漆喰のメリットは、以下の3つが挙げられます。
・調湿性
漆喰は、空気中の湿気を吸収したり放出したりする性質があり、調湿性に優れています。
そのため、カビやダニの発生を抑え、健康的な室内環境を保つことができます。
・防火性
漆喰は、不燃材料として建築基準法で認められており、防火性に優れています。
そのため、火災が発生した場合でも、延焼を防ぐことができます。
・耐久性
漆喰は、耐久性に優れており、長い年月をかけて使用することができます。
そのため、リフォームやリノベーションの際にも、漆喰の壁や床をそのまま残すことができます。

漆喰のデメリットは、以下の2つが挙げられます。
・施工が難しい
漆喰は、水分を多く含むため、施工が難しいというデメリットがあります。
そのため、漆喰の塗り壁や床を施工する場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。
・価格が高い
漆喰は、他の壁材や床材に比べて価格が高いというデメリットがあります。
以下に、漆喰のメリット・デメリットを具体的な事例を挙げて説明します。
・調湿性のメリット
漆喰は、空気中の湿気を吸収したり放出したりする性質があるため、室内の湿度を一定に保つことができます。
そのため、カビやダニの発生を抑え、健康的な室内環境を保つことができます。
例えば、湿度の高い夏は、漆喰が湿気を吸収することで、室内の湿度を下げることができます。
また、湿度が低い冬は、漆喰が湿気を放出することで、室内の湿度を上げることができます。
・防火性のメリット
漆喰は、不燃材料として建築基準法で認められており、防火性に優れています。
そのため、火災が発生した場合でも、延焼を防ぐことができます。
例えば、住宅の壁や天井に漆喰を塗ることで、火災の際に延焼を防ぐことができます。
また、店舗やオフィスなどの商業施設にも漆喰が採用されており、万が一火災が発生した場合でも、人命や財産を守ることができます。
・耐久性のメリット
漆喰は、耐久性に優れており、長い年月をかけて使用することができます。
そのため、リフォームやリノベーションの際にも、漆喰の壁や床をそのまま残すことができます。
例えば、日本の伝統的な建築物である神社や寺院には、漆喰が使用されています。
漆喰は、長い年月を経ても劣化することなく、美しい姿を保っています。
・施工の難しさ
漆喰は、水分を多く含むため、施工が難しいというデメリットがあります。
そのため、漆喰の塗り壁や床を施工する場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。
例えば、漆喰の塗り壁を施工する場合は、下地処理から仕上げ塗りまで、さまざまな工程があります。
また、漆喰は水分を含むと柔らかくなるため、施工の際には経験と技術が必要です。
・価格の高さ
漆喰は、他の壁材や床材に比べて価格が高いというデメリットがあります。
例えば、ビニールクロスの塗り壁は、1㎡あたり数千円程度で施工することができます。
一方、漆喰の塗り壁は、1㎡あたり数万円程度で施工する必要があるため、価格が高くなります。
漆喰は、古くから日本や世界各地で使用されている、優れた性能を持つ建築材料です。
近年では、その調湿性や防火性、耐久性などが再評価され、住宅の内装にも広く使われるようになっています。
漆喰のメリット・デメリットを理解した上で、適切な場所や用途に使用することが大切です。
漆喰と珪藻土、ビニールクロス、土壁などとの違いについて
・漆喰と珪藻土は、共に自然素材を使った塗り壁材です。
漆喰は石灰を主成分とし、珪藻土は海や湖の底に堆積した化石が主成分です。
・漆喰と珪藻土の共通点は、防火性や消臭効果があること、調湿効果があることです。
また、美しい風合いや自然な感触があります。
・漆喰と珪藻土の違いは、珪藻土の方が調湿効果が高いこと、漆喰の方が硬くて丈夫なことです。
また、珪藻土は色味を選べること、漆喰は真っ白で清潔感があることも特徴です。
・ビニールクロスは、ポリ塩化ビニルを主原料とする一般的な壁紙です。
ビニールクロスのメリットは、安価で柄物やカラーバリエーションが豊富なこと、貼り替えが簡単なことです。
デメリットは、調湿効果がなく化学物質が含まれていること、年数が経つと剥がれたり継ぎ目が目立ったりすることです。
・土壁は、粘土や砂などを混ぜたもので作る塗り壁材です。
土壁のメリットは、調湿効果や断熱効果があること、自然素材であることです。
デメリットは、施工やメンテナンスに手間やコストがかかること、汚れやすく傷みやすいことです。


漆喰とは何なのか?のまとめ
漆喰とは何なのかのまとめは、以下のようになります。
・漆喰とは、石灰を主成分とした建築材料で、壁や天井などの仕上げに使われます。
・漆喰には、防火性や調湿性などの機能性と、美しい風合いなどの美観性があります。
・漆喰は、日本では飛鳥時代から使われており、歴史的建造物にも多く見られます。
・漆喰は、自然素材で有害物質を放散しないため、シックハウス症候群の予防にもなります。
・漆喰は、施工やメンテナンスには専門的な技術と道具が必要で、費用も高くなります。
・漆喰は、水や油などに弱く、汚れやすいです。
漆喰を選ぶ際には、その特徴やコストを考慮することが大切です。




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