外壁を漆喰壁にすることはできます。
この記事では漆喰壁のメリット・デメリット、費用、メンテナンス方法、モルタルとの違いについて解説します。
もくじ
漆喰壁の外壁のメリット、デメリット
ここでは外壁を漆喰にした場合のメリット、デメリットについて解説します。
メリット
①耐用年数が長い
②デザイン性が高い
③防カビ、防火に優れている
デメリット
①施工期間が長く
②費用が高い
③傷が付きやすい
メリット①耐用年数が長い

漆喰の耐用年数は100年を超えるといわれています。
実際に古くからあるお城の壁は漆喰壁となっていることが多いです。
漆喰は主原料が消石灰とする壁材ですが、消石灰は空気中の二酸化炭素を吸収することで石灰岩となり硬化します。
そのため、漆喰壁は年月が進むほど耐久性は強くなっていくのです。
メリット②デザイン性が高い

仕上げの塗り方次第で表面の模様が決まります。
そのためデザイン性が高く、和風、洋風どちらにでも仕上げることが可能です。
メリット③防カビ、防火に優れている

漆喰は強アルカリ性という性質を持ちます。
そのため、カビが発生しにくいといった特徴があります。
また、漆喰は非常に燃えづらく建築基準法の中でも不燃材料とされており、火事などの際の燃え移りにも安心な材料です。
こういったメリットとは逆にデメリットもあります。
デメリット①施工期間が長い

漆喰壁に仕上げるにはモルタルの上に漆喰を塗ります。
そのため通常の外壁施工に比べて1工程増えることになり施工期間が長くなります。
また、漆喰は塗った後も乾燥させたり、下塗り、仕上げ塗りなど何度か塗り重ねるため、モルタルの上にサイディングをするよりも施工期間は長いです。
デメリット②費用が高い

漆喰壁にすることで施工費用も多少高くなることが予想されます。
漆喰壁の外壁の費用についてはこの記事の次章でも詳しく解説してますので、ご覧ください。
デメリット③傷が付きやすい

漆喰壁は硬く尖ったもので擦ると傷が簡単につきます。
お子さんがいる家庭や思わぬことがきっかけで漆喰壁に傷を付けてしまうかもしれません。
ただし、漆喰壁はメンテナンスで補修を行いながら住むための塗り壁材ですのでご安心ください。
外壁を漆喰にした場合の費用、単価について

費用 | 110万円 |
広さ | 120平米 |
築年数 | 新築 |
備考 | 地域によって環境が違うため金額が変わります。 |
外壁を漆喰壁にした際の費用は様々です。
地方か?都会か?や、足場を組む必要があるか?の他にも、リフォームであれば現状の外壁の状態によっては、大元から工事が必要な場合もあるため大きく費用が異なってくるからです。
ちなみに、通常外壁を漆喰壁にする際はモルタルの上から漆喰を塗っていきます。
キレイな漆喰壁に仕上げるには下地がいかにしっかり作られているかが大事です。
そのためリフォームを考えていて現状の外壁がサイディングになっている場合は、サイディングを外してモルタルの状態にしてから漆喰を塗る必要があります。
このように状態によって工程が異なります。
中古の家の場合、図面や仕様書などのデータが残っていない建物も多く、解体しないと分からないケースもあります。
そのため、施工業者に確認して見積もりを取るのが確実でしょう。
見積もりを取る際の注意点としては、価格が安いだけで判断してしまわないことです。
「耐久性を考えての工事内容か?」など、漆喰と一言にいっても材料の質によって性能や価格も大きく変わってくるためです。
実際にお客様から相談を受けたケースで、モルタルに白いペンキを塗るだけなど、偽物の漆喰が使われているために価格が安いといったケースもありました。
ロハスウォールでもコチラから相談してもらえれば電話やメールでもだいたいのお値段はお伝えできます。
漆喰壁の外壁に発生する雨だれや黒ずみを防ぐ方法
漆喰壁の外壁はホコリや排気ガスの付着や、カビなどが原因で雨だれが起きたり、黒ずみができます。

このような汚れは一度付いてしまうと漆喰を上塗りしたり、漆喰を剥がして塗るなどしないと取れません。
ただし、コーティング剤をあらかじめ塗ることである程度汚れを防ぐことができます。
また、F☆☆☆☆などの化学物質の入った接着剤を使った漆喰では汚れと化学物質が反応することで黒ずみが激しいですが、
天然の自然素材の漆喰であれば自然な汚れで違和感のない味のある汚れ方になるため、そこまで気にする必要もありません。
漆喰壁の外壁のメンテナンスと補修方法
ここでは漆喰壁のメンテナンス方法や壁が削れたりした場合の補修方法について解説します。
漆喰壁の外壁のメンテナンス方法
漆喰壁のメンテナンスとして基本的にはメンテナンスフリーです。
ただし黒ずみが激しい場合には、ケルヒャーなどを使って汚れを落としたりします。
しかし、あまり落ちないため何もしないよりはましといった感じです。
また、漆喰壁のメンテナンス方法はメーカーによって異なるため、使用している漆喰メーカーに問い合わせて正規の方法をとってもらう方がよいです。
ただし、建設会社自体がどのメーカーの漆喰を使っているかなど、職人任せで把握していない場合が多く、使われている漆喰メーカーが分からないといったことが多々あります。
漆喰壁の外壁の補修方法
漆喰壁にぶつかって削れたりした場合には漆喰を上塗りして補修します。
放っておいても問題ない場合もありますが、土壁の上に漆喰を塗っている場合には必ず補修の必要があります。
漆喰が削れて土が剥き出しになることで、雨なので土壁が溶け侵食することで材木が腐食します。
その結果、家が傾いて倒れる自体にもなりかねません。
削れた箇所のみに漆喰を上塗りするだけなので、DIYで簡単に補修ができます。
ロハスウォールでは少量のチューブタイプの本格漆喰があるため、漆喰を無駄にすることなく補修が可能です。
外壁をDIYで漆喰壁にするときのポイント
ここではDIYで外壁を漆喰壁にする際のポイントを説明します。
外壁ならではのポイントなので参考にしてください。
①安全な足場を確保する
②塗るスピードを要求される
③天気を読む
①安全な足場を確保する

外壁を塗る作業は外での作業となります。
そのため、外壁は屋根の下まであり室内よりも高いです。また、足場が平らではなかったり段差があったりなど、足場の状態が悪いことが多いです。
漆喰を塗る作業に集中するとついつい足元への注意が疎かになり転倒する可能性は十分にあるため、あらかじめしっかりと足場を確保してから作業に取り組むようにしましょう。
また、場合によっては足場を組む必要があるので専門家と相談をする必要があります。
②塗るスピードを要求される

外壁に漆喰を塗る場合には室内での作業に比べて、スピードが要求されます。
そのため、基本的に外壁のDIYは中級者以上に向いています。
塗るスピードが遅いと、外壁は面積が広いため塗っている間に乾いてきて、厚みが一定にできなくなり、仕上がりに影響してきます。
また風が直接当たると乾きも早いので、外壁漆喰の基本的は、乾くより早く塗ることができるのが技術的に必要です。
③天気を読む

外壁の作業は天気の影響を大きく受けます。
例えば、夏のスコールでせっかく塗った漆喰が流されたりします。
また、漆喰の乾きがあまりに早いことでヒビが入ったりするケースがあるのですが、これは風向きや気温によっても変わってきます。
冬になると、屋根に霜がおりていて、太陽が出てくると霜が溶け出して、雨のように壁に水はねが散ってくることもあります。
特に新築や外装リフォームでは雨樋が装着されていないこともあって、上記の水はねが漆喰壁に当たってしまうことがあるので養生で防ぎましょう。
雪国では漆喰が凍ってしまう「凍害」に気をつけていただくのが天気を読む上で重要です。
漆喰の具体的な塗り方や進め方についてはコチラをご覧ください。