漆喰・珪藻土について

失敗しない漆喰の選び方とは

漆喰選びで失敗されている方には、塗った後に「ボンドが入った偽物の漆喰だった…」

ということを知ってしまい後悔をされたという声をよく聞きます。仕上がり目が思っていたのと違う・・・なんてことも。

漆喰にはボンド(化学接着剤)が入っているものと、完全自然素材の漆喰の2種類があることをご存知でしょうか?

初めて漆喰のことを調べているという方へ、正しい漆喰の違いと選び方について漆喰の専門店であるロハスウォールが
初心者に分かりやすく解説していきます。

 

 

漆喰の種類と選び方。自然素材とボンド入りの漆喰の違い

一概に漆喰といえど、色々な種類の漆喰を
現在の日本では手に入れることができます。

初めて漆喰について調べているという方のために解説します。

 

・本漆喰 (日本独自の漆喰。お城などで見えます。)


(写真は青森県にある弘前城天守閣の漆喰壁)

 

・土佐漆喰(高知県で独自進化した漆喰。原材料の特性上仕上がりは黄色っぽい。稲わらを大量に使用するのが特徴。)

・既調合漆喰(既に調合されているものとされていますが、本漆喰や土佐漆喰との違いは明確ではありません。)

・琉球漆喰(むち漆喰ともいいます。)

・海外製漆喰(ヨーロッパ生産の漆喰が多く入ってきています)

・漆喰っぽいもの(俗にいう漆喰ペンキや漆喰クロスなど)

以上はウィキペディア(Wikipedia)2019年1月10日現在でも
確認できるので漆喰について調べている場合ではウィキペディアを
参考にされている方も多いことでしょう。

しかし、これらの違いだけで
漆喰を選ぶには知識が不十分です。

そこで、実際に漆喰の家に住むときや
どんな漆喰壁にするか?での判断が誰でもできる
漆喰の選び方と違いの見分け方を専門家としてお伝えします。

 

漆喰は2つの種類で比較できる。

 

漆喰を分かりやすく理解するには、大まかに2種類あると考えると良いでしょう。

1、自然素材の漆喰

2、ボンド入りの漆喰

この2種類です。

1、自然素材の漆喰

2、ボンド入りの漆喰

の違いを見分けるポイントは、

F☆☆☆☆(エフフォースター)の表示があるかどうか?で判断できます。

F☆☆☆☆(エフフォースター)の表示がある漆喰には

ボンド(化学合成樹脂)が入っている

ということになり、

F☆☆☆☆(エフフォースター)の表示がない場合、

自然素材だけでできた漆喰

と判断できます。

 

ちなみに室内に塗るには「自然素材の漆喰」が好まれていますね。

自然素材の漆喰にするのは当然でしょう。

しかし、外壁に塗る場合は、お施主様の好みで別れているようです。

 

※F☆☆☆☆(エフフォースター)とは

告示対象建築材料のことです。
ボンドが入っている建材を内装に使う場合は、

建築基準法でF☆☆☆☆規格を取得し表示の義務があります。

 

 

よくお客様からは

「自然素材よりもボンド入りの漆喰の方が耐久性が高いのではないでしょうか?」

というご質問を受けます。

 

しかし、強度自体は各メーカーの漆喰によって、

配合成分や製法によって異なるため

一概には自然素材とボンドの漆喰でどちらが耐久性が高いとはいえず

それよりも「漆喰そのものの品質」で硬さは異なります。

 

また、

「自然素材よりもボンド入りの漆喰の方が素人でも塗りやすいのではないでしょうか?」

というご質問を受けます。

同じく、メーカーごとに配合成分や製法によって異なるため

一概には自然素材とボンドでどちらが塗りやすいか?とは断定できません。

それよりも「漆喰そのものの品質」で塗りやすさは変化します。

さらに、取り扱いの知識×塗り方のコツで容易になってきます。

自分で自然素材の知識さえ持っていればDIYでも自然素材は取り扱えます。

 

講師から直接習うのもいい手段ですよね。

 

 

ボンド入りの漆喰は無垢ではない

例えるなら、ボンド入りの漆喰は木材でいう「集成材(積層材)」に該当します。

集成材とは合板ともいい、木の切れ端を接着剤(ボンド)で固めて作った板のことです。

一般的な事例をあげるならば、
床材に無垢材のフローリングを使う予算が取れないときに
集成フローリングを使うというのが多いパターンですよね。

集成フローリングは無垢材と比較して歪みも少なく、大工さんの扱いも楽。

さらに強度が出る(出やすい)のがメリットです。
なので無垢フローリングと集成フローリングを価格面で比較すると

集成フローリングが安いといえます。

デメリットは接着剤(ボンド)を使用するので工事の最中に切ると
使用されているボンドが粉塵に混ざり、それを吸ってしまう健康被害や
完成後にも揮発成分が放出され続けること。
敏感な体質の方は空気が気になるようです。

無垢材のメリットは、何と言っても木の香りが体感できることです。
「青森ヒバ」、「エゾヒバ」、「ネズコ」という材木には
ヒノキチオールという成分があるということを聞いたこともある方がいらっしゃるでしょう。

ヒノキチオールの特徴は木の香りが強いことで有名です。
他にも、防虫性が高い、防カビ性も高いという特徴もあります。

もちろんヒノキアレルギーの方は事前に試す必要がありますね。

空気の違いは全国にある住宅展示場や、
ご近所で行われているオープンハウスでも体感できるので
リフォームや新築される方は、サンプルなどで一度お試しされることをオススメします。

さて、少し話がそれてしまいました(笑)

 

漆喰を外壁や屋外で使う場合

外では

1、自然素材の漆喰

2、F☆☆☆☆(エフフォースター)告示対象建築材料の漆喰

どちらも両方使われています。
しかし、自然素材の漆喰にも成分濃度の違いがありますね。

 

分かりやすくいうと

・純度の高い漆喰
・色々と混ぜて嵩(かさ)増ししている漆喰

があります。

 

嵩(かさ)増し成分には、

繊維材が多く使われています。
漆喰に混ぜる繊維材で一番多いのは
古民家や文化財などで見かける「稲わら」というイメージですね。

しかし、現代の漆喰に使われている繊維材は稲わらではなく

「ポリエステル繊維・アクリス繊維」が一番多いのが実情です。


(ポリエステル繊維)

これは、稲わらに比べて化学繊維は品質が安定していて安いから。

漆喰にそのまま稲わらを混ぜると
稲わらの成分が溶け出して色むらを引き起こす原因となる欠点もあります。

そのため、稲わらを洗い天日干しを繰り返す
通称「晒しすさ」を使うというのが昔からの伝統的な手法ですが

ポリエステル繊維よりも晒しすさは値段が高いのです。

 

なぜなら、稲作も農家が減ったこともあって機械化され、

日本では刈り取り機能と脱穀機能を兼ね備えた

自脱型コンバインと呼ばれるタイプで稲刈りをします。

 

これは前部にバリカン状の刈刃が装備されていて、

稲を地面に垂直に引き起こしながら刈り取っていきます。

刈り取られた稲は内部の脱穀機へと送られ、

穂先から籾(もみ)だけが自動的に選別されて収穫されます。

脱穀された後の藁(わら)は短く裁断されて再び田んぼへとばら撒かれます。

このため稲わら自体が存在しなくなったのが現代の農業です。

ですので、現代の漆喰に使われている繊維材は

ポリエステル繊維が一番多く使われているのです。

 

漆喰も比較してくると本物がどんなものなのか?が分かってくるでしょう。

 

このようなこともあって、

ロハスウォールでは、
100%自然素材で漆喰をつくるため「繊維材」は漆喰に入れておりません。
なので昔から伝わるの漆喰と比較しても自然素材としての純度が日本で一番高い漆喰です。

もちろんボンドも使用していないため、
F☆☆☆☆(エフフォースター)告示対象外の自然素材の漆喰です。

 

 

漆喰マニアが選ぶ4つのポイント

漆喰について更なるマニアックな情報を知りたい方へ:

 

漆喰の選び方の違いには4つのポイントがあります。

 

1、製造産地
2、製品の状態
3、成分での違い
4、一層塗りか、二層塗りかの違い。

があります。

1、製造産地の違いでは、

・日本製で国産のもの
・海外からの輸入品

があります。漆喰の原材料は国内採取できるため

古くから各地方に漆喰は存在しており、

手に入る原材料や環境が違ったのも影響して漆喰の作り方も違います。

 

2、製品の状態での違い(要するにパッケージ)

・粉末状態で自分で練るもの
・製造元で練ってあるもの

があります。
粉状か練り状かで塗る時の使い勝手(塗るまでの段階と手間)が変わってきますね。

比較的粉末のものが安い傾向です。

粉状の漆喰は、漆喰を塗る2〜3日前に自分で練り、

寝かしておく必要があります。

 

3、接着成分での違い

・ボンド(化学合成接着剤)入り
・天然糊(自然素材)

成分での違いが漆喰を選ぶときに
一番大きなポイントとなります。

ボンド入りの漆喰はF☆☆☆☆(エフフォースター)という

告示対象規格に順ずる必要があり、

自然素材の漆喰は告示対象外の規格です。

さらに、繊維が入っているかどうか?で変わります。

繊維材はひび割れ防止という名目ではありますが、

現代建築で使われる石膏ボード下地では繊維材は機能しない不要の産物です。

 

4、一層塗りか、二層塗りかの違い。

最近は一層塗りでの仕上げが可能な漆喰が、

楽天やアマゾン、ヤフーなどのネットショッピングモールで増えているので

違いが気になる方が増えていますね。

一層塗りだと一回塗ればいいだけなので簡単という印象を受けますが、

ちょっと待って下の文章を読んでください。

 

漆喰の塗り方の違い

 

漆喰壁が完成した時の仕上がり(見た目)に大きく差が出るのは

一層塗りをするのか?二層塗りをするのか?で変わってきます。

一層塗りだと下地が透けやすくいのが欠点です。

例)一回塗り

(ビニールクロスの模様が浮き出てしまい失敗した漆喰塗り)

 

例)二層塗り


(仕上がり目が滑らかで綺麗になり、漆喰らしい美しい模様が表現できます。)

質感が全く違いますよね。

何層も塗り重ねるのは漆喰を塗る際の伝統的な手法です。

要するに、手抜きして安っぽい仕上げにするか、

ひと手間いれて高級な仕上げにするか?の違いです。

漆喰塗りも料理と同じで一手間かけるのが分かれ道。

 

家づくりって人づくりだと思います。

そこに住む人は、環境に育てられるのです。

 

漆喰は昔からそもそもの基準がなく各地域や使用目的ごとに進化してきました。
その時代背景と現代のグローバル化、

技術革新による建築技術の変化。

新しい技術は取り入れて行けばより良いものが作れますが、

その根底に流れているものを理解しておかなければ

その場しのぎのただの手抜きになってしまいます。

人間も細部までこだわると

立派な人になるように、家も同じですよね。
成分の違いや仕上がりの見た目で

漆喰の選び方にも違いが出てきますね。

 

さて、あなたは漆喰の家でどのような暮らしをしたいですか?

 

まず最初に本物の自然素材を手に触れてみてください。

専門講師から直接習う方法もあります。

 

家一軒まるごと塗り壁DIY教室