漆喰

京都二条城の漆喰壁

京都にある二条城は漆喰ということをご存知ですか?

現代の二条城は1601年関ヶ原の戦いで勝利した

徳川家康の命令で京都滞在時の宿所として築城を開始

1603年に完成しました。

以来何度かの修復が行われ、

1994年ユネスコの世界文化遺産に

「京都の文化財」として登録されています。

徳川家康の征夷大将軍の就任儀式から大政奉還まで

江戸幕府の始まりと終わりを見守ってきた二条城。

そんな二条城を漆喰壁という切り口からご紹介していきます。

 

 

二条城の漆喰壁の特徴

(二条城の外掘越しに東大手門を見る。)

二条城の壁は全面漆喰で覆われています。

通常のお城の漆喰壁だと、狭間という

銃を打つための穴が空いていますが二条城の漆喰壁には

狭間が見えないため、戦闘目的のお城ではなかったのでしょう。

 

二条城に現存している漆喰壁

 

二条城には寛永期に建てられた隅櫓が本丸や二の丸の隅にありましたが,

天明8年の大火の際に多くの櫓が焼失してしまい,

今はこの東南隅櫓と西南隅櫓が残っているだけです

石垣にまで垂れてきている白色の物は何だろうか?

漆喰は一度固まると溶けてしまうことがないので

何で白くなっているのか?が気になります。

近くに行って確認しみてみたいですね。

 

 

 

東大手門は漆喰壁面より石垣の面積が大きい

 

東大手門から入ります。

観光客も世界中からきているみたいで賑わいがあり、

様々な言語が飛び交っています。

 

東大手門に入るときに見上げると、

きっちり裏まで漆喰が塗り込まれています。

隙間には岩落としがありました。

岩落としとは、城門に張り付いた敵兵に岩を落とすための隙間です。

 

 

二条城の唐門。

徳川家康が建てさせたとのことなので、

東照宮チックなデザインですね。

 

 

二条城ニの丸御殿の漆喰壁の仕上がりはヤバイ!

二条城の二の丸御殿。

外壁はもちろん漆喰仕上げです。

 

早速、漆喰壁のチェック。

二の丸御殿正面は真っ平らな漆喰仕上げの表面

二条城の二の丸御殿入口の壁を塗った職人さんは

メチャクチャ上手いですね!!!

周囲に観光客がいる中ではしゃいでしまいました(笑)

これこそが左官職人の仕事!という感じです。

 

二の丸御殿はこの入り口から内部に入って見学します。

残念ながら撮影禁止・・・。

京都に行った時は二条城の二の丸御殿内部をご覧ください。

 

私個人の感想は、

宮城県の松島にある国宝の瑞巌寺(ずいがくじ)によく似たデザイン。

 

瑞巌寺の建築は伊達政宗が1604年始め

4年の歳月をかけて1609年に完成しております。

紀州熊野や木曽などから材木を運美、

大工棟梁は京都から当時名工として名高かった

梅村彦左衛門をわざわざ呼び寄せたとのこと。

 

もしかして、二条城も梅村彦左衛門なのかな?

関係者が同じなのかも・・・歴史って面白いですね。

 

建築物は現存している建物が多いので実物を見ることができます。

両方行ったら楽しめると思いますよ!

 

二の丸御殿を外から。

現代建築でいう基礎部分に漆喰が塗られていない壁を発見。

 

 

二の丸庭園も見事なお庭です。

日本建築の特徴である庭屋一如(ていおくいちにょ) という考え方そのままです。

庭屋一如を大まかにいうと、家と庭を一体化したデザイン。

 

二の丸庭園を抜けると、いよいよ二条城の本丸です。

 

二条城の本丸にはどのくらい漆喰壁があるかチェック

(二条城の本丸櫓門)

本丸櫓門は漆喰で全面塗ってあるのが特徴です。

 

本丸櫓門を横から。

石垣から堀に一区画せり出したつくりになっているのがよく分かります。

ここも狭間が無いのかと思いきや・・・

何と隠し狭間でした!

隠し狭間とは、漆喰壁に開けている銃を撃つための穴(狭間)を

表からは漆喰壁で隠して、敵から場所を分からなくしているギミックのこと。

使用するときは裏から突くと穴が開きます。

 

以前にご紹介した彦根城と同じタイプの隠し狭間ですね。

このエリアでは隠し狭間が流行っていたのでしょうか?

 

(実際に狭間として使用した後の漆喰壁の補修は大変そうだ・・・)

 

 

二条城の本丸御殿。

この本丸御殿は京都御苑今出川御門内にあった旧桂宮邸の御殿を

1893年から1年かけて本丸内に移築したものだそうです。

本丸御殿の玄関。

漆喰壁の面積が多く、美しさを引き立てています。

 

 

天守閣には廃城となった伏見城の天守を移築してきたそうですが、

1750年に落雷で焼失したそうで

現在には石垣のみが残っていました。

 

 

 

二条城の北大手門。

この門を抜けた先に京都所司代があったそうです。

二条城を含めこのエリアは江戸幕府の京都における中心部だったのですね。

 

 

紅葉季節の観光におすすめ!漆喰壁と紅葉が絵になる二条城

(二条城の土蔵)

紅葉の時期に京都は素敵な雰囲気ですよ。

 

漆喰壁だと風情があっていいですね。

 

二条城のような漆喰壁も自宅に塗ることができます。

 

 

二条城を漆喰壁というところから見れば、

凄いところと、世界遺産なんだからちゃんとやろうよ・・という二面性があって

とても面白い観光スポットでした。

京都は紅葉時期にオススメします。

 

 

二条城以外の漆喰壁

二条城の漆喰壁以外にも、現存している天守閣を持っているお城が残っています。

よろしければご覧ください。

現存天守12城や漆喰の遺跡をまとめてみた日本には12の現存している天守が全国にあります。 お城に天守をつくるのは 超有名人の織田信長によって始まったとされています。...

 

LINE友達登録でお得情報をもらおう!

ロハスウォールでは、次のような相談を無料でLINEを使って回答しています。

珪藻土を使ったリフォームと新築の施工について
漆喰でリフォームや新築の施工について
漆喰や珪藻土のDIYについて
その他、漆喰や珪藻土の卸売について(業者様のみ)

をご覧いただけます。

よろしければ“無料“で、売り込みは一切ナシで対応しますので、お気軽に登録してご相談ください。

 

関連記事
漆喰の旅

【現存天守】備中松山城の漆喰壁を見てきた

2018年11月28日
漆喰と珪藻土の専門店ロハスウォール(完全自然素材)
備中松山城は岡山県高梁市にある城です。 現存天守がある、山城は日本でもここしか残っておらず、 一つしかない貴重なお城なのですよ。 雲海(うんかい)でも有名ですよね …