ビニールクロスに漆喰や珪藻土を塗ってリフォームする際には
直接塗ってしまうと失敗の可能性が高まります。
しかし、正しい知識さえ知っておくとDIYでもリフォームできるので
ここではDIY完成支援10,000件以上の実績をもつ
漆喰・珪藻土の専門店であるロハスウォールが、
ビニールクロスから漆喰や珪藻土にリフォームする際の正しい施工方法を
お伝えしていきます。
ロハスウォールが取り扱っている自然素材100%の漆喰はコチラでご紹介しております。

ビニールクロスへの漆喰・珪藻土の塗り方を動画で解説
動画で詳細な工程と塗り方をお見せしますので、チャンネル登録をしてじっくりご覧ください。
ここからは動画が見えない方のためにビニールクロスへの工程を写真つきで解説します。
まずは既存のビニールクロスを剥がすのか、そのままか?について一緒に確認していきましょう。
ビニールクロスへの漆喰・珪藻土の塗り方【画像付き】
①ビニールクロスの剥がれを取る
古くなったビニールクロスでは、接着剤(ボンド)の効果がなくなり剥がれてきやすく、
壁紙と壁紙の継ぎ目が目立ってきます。

(クロスの継ぎ目が剥がれてきた例)
このようなビニールクロスの継ぎ目が剥がれたり、めくれてしまっていると
漆喰や珪藻土を塗ることができません。
なので、「漆喰や珪藻土が塗れる状態にする」下地づくり工程が必要になります。
ビニールクロスにひと手間かけて塗れる下地の状態(下地づくり)を行いましょう。
耐久性やクオリティが高まりますよ!
②カッターナイフを使ってビニールクロスが剥がれている部分を切り落とす。
まだしっかり貼り付いているビニールクロスは下地として使用できるため残しておき、
剥がれているクロスを切り取ります。

カッターナイフでビニールクロスが貼り付いている部分は残しておき、剥がれている部分を一回り大きめに切り取ります。

カッターナイフの歯を入れカットしたビニールクロスを取り除きます。元々の下地(石膏ボード)が見えますね。

ビニールクロスの継ぎ目部分を切り取りました。
第一段階ではこのようにして虫喰いのように剥がれているビニールクロスを切り落とします。
これはいますぐにできるので、これから漆喰や珪藻土を塗る方は早速始めてください。
これ以降の工程が早まります。
ビニールクロスを剥がす方法【動画】
ビニールクロスがあまりにも傷んでいる場合には剥がします!
また、透湿性(湿気を通気する)を壁に持たせたい。そのような場合にもビニールクロスを剥がします。
ここからはビニールクロスの剥がし方を画像で解説します。
①ビニールクロスを剥がすときは継ぎ目を起点に剥がす。

クロスの継ぎ目からカッターナイフを差し込み、剥がすための起点をつくります。カッターナイフの刃を長めに出して、ビニールクロスの継ぎ目に差し込みましょう!
②ビニールクロスの継ぎ目に差し込んだカッターナイフを使って

反対の手でビニールクロスを引っ張っていきながら剥がします。
③ある程度ビニールクロスを剥がすと広がって引っ張りやすくなります。

起点ができたら一気にビニールクロスを引き剥がしましょう。
失敗しないために!ビニールクロスの裏紙を剥がす
表面のビニールクロスを剥がしても、漆喰・珪藻土を塗ることはできません。
なぜなら、ビニールクロスの裏地である裏紙が残っているからです。
裏紙の上に漆喰・珪藻土を塗ると、裏紙が水分を吸い込んで浮いてきたり剥がれたりして、失敗してしまいます。
必ずビニールクロスの裏紙は剥がしてください。
①霧吹きで裏紙を湿らせビニールクロスの裏紙を剥がす

裏紙を剥がす場合はふやかすこと。水を染み込ませるだけで糊が剥がれてきます。これは水性の糊を使っているためです。
手段としては百均の霧吹きと、水は水道水でOKです。
壁に吹きかけてしばらく待つ(30秒〜1分)経つと、裏紙が水を吸ってふやけてきます。
(水を吸ってふやけた裏紙。)
このタイミングで裏紙を剥がすことができます。
裏紙剥がしで失敗する方は常にふやけた状態をキープするように、霧吹きで水をかけて調整しましょう。
水が乾くと元どおりにピタッ!とクロスの裏紙が張り付いてしまいます。
②カッターナイフやケレン、ヘラで裏紙を剥がす
カッターナイフで剥がします。ケレン(スクレイパー、ヘラ)も便利です。
日焼けした跡の薄皮を剥がすような感覚でペロッと剥がれちゃいます。ふやけたタイミングでは力のない女性でも簡単にできます。
このとおり!
裏紙を剥がすのは手間がかかりますが、キッチリ剥がしておかなければ漆喰や珪藻土が塗れません。
耐久性も完成度も段違いに高まります。
【力技編】力のある男性向けの裏紙剥がしの方法
先ほど紹介した道具より少し重たいですが、ハイパースクレーパーを使うとより早いですよ。
クロスの裏紙がふやけているタイミングで一気に剥がします。
バリバリっといけちゃいますね。もし、石膏ボードに少々刃で傷が入っても大丈夫です。
この上に漆喰や珪藻土を塗って隠れますからね。
刃がカッターナイフの刃と違い、スクレーパーと同じ方刃なので薄い裏紙も剥がしやすいのが便利ですよ。
失敗例】壁紙の裏紙を剥がさず漆喰・珪藻土を塗ったため、発生した浮き。剥がれ。

ビニールクロスの裏紙を剥がさずに漆喰や珪藻土を塗ってしまうと、壁の表面が水ぶくれ状態になります。こうなると、塗ってしまった漆喰・珪藻土は剥がして塗り直さなければなりません。
漆喰・珪藻土は硬いため、それらを剥がすのは非常に困難です。
また、ビニールクロスの継ぎ目でやったように虫喰いのように剥がすのであれば、穴を漆喰・珪藻土で埋めることになるので
完成した壁も継ぎ目だらけになってしまいます。
必ず裏紙を剥がした状態で漆喰や珪藻土を塗っていきましょう。
裏紙を剥がした下地にガードシーラーを塗る。

漆喰や珪藻土を塗る前に下地を整えるためガードシーラー(普通のシーラーではない)を塗ります。
ガードシーラーは、普通のシーラーとは違って、漆喰や珪藻土との相性もよく、下地のアク、汚れ、などが漆喰や珪藻土の表面に出て変色することがないように、封じ込める効果があります。
さらに、漆喰・珪藻土の接着性を高める効果もあります。
耐久性を高めるためにも、壁紙を剥がした下地にはガードシーラーは必需品です。
しかし、シックハウス症候群や化学物質過敏症の方はガードシーラーを塗らないほうが良いでしょう。
その際、下地のアク、汚れ、などが出てきて変色してしまうことは避けられません。
ビニールクロスの剥がし方で分からないことがあればお問い合わせください。

【まとめ】ビニールクロスは剥がすの?剥がさないの?どっちが正解か
ここまででビニールクロスの上に塗る方法と、剥がしてから塗る方法の2つをご紹介しました。
そこで気になるのはご自宅ではどちらが正解か?と言うことですよね。
漆喰・珪藻土の専門店ロハスウォールでは、DIYのヘルプ要請でどちらの現場にも入って塗ることがあります。
そこで毎回思うのは、
「塗る前の早い段階で相談を受けていたらもっと安く済んだ(手間暇がかからず短い期間で完成していた)というケースがあまりにも多い。」と言うこと。
ネット上にはさまざまな情報がありますが、自分の家にあった方法が分からないと言うのが
素人とプロの違いです。
ロハスウォールでは状況に応じたアドバイスを行なっております。
これから塗ろうかな?と少しでも思っていたらまずは専門家に相談されるのが近道です。
